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道内初の振り子特急キハ281系が9月をもって定期運行を終了

道内初の振り子特急であるキハ281系が9月をもって定期運行を終了します。













最初からわかりきっていたことですが、いざ公式発表されるといよいよという感じがします。

道内初の振り子式車両として1994年に札幌〜函館間の「スーパー北斗」としてデビューしました。同区間を最速2時間59分で結び、その速さは航空路線をも休止に追いやるほど。当時の表定速度(平均速度)106.2km/hは、電車特急をも上回り、在来線において日本一となりました。

元々は道央と函館を結ぶ列車として登場したため、道南地方の主要駅は、朝・晩を除いて通過とすることが多く、それがダイヤ改正ごとに停車駅を増やし、後に特急「北斗」と同レベルの停車駅となります。それでも、130km/h運転実施の晩年まで最速達列車は1本残り、圧倒的な速さを見せていました。

現在は最高運転速度は120km/hとなりましたが、キハ261系充当列車から比べると、やはり振り子の恩恵は大きく、札幌〜函館間においては、今もなお最速列車として君臨しています。

デビューから28年、大きなトラブルなく運行し続けてきましたが、報道によると車両の老朽化のため、今年の9月末で定期運行を終了し、10月に「スーパー北斗」をリバイバル運転で復活運転して完全な引退となります。そして、現役の試作車を登場時の姿に再現してフィナーレを飾るようです。

当ブログでもコメントをいただきましたが、キハ283系転用に際し、グリーン車などが廃車されたことから、キハ281系のものを有効活用するのではないか、一部はキハ283系と共用して石北特急として運行するのではないか、との意見もありました。確かに、両者を併結して使用することは可能なものの、耐寒・耐雪構造に至っては、キハ281系は道東方面で使用することは考慮されておらず、仮に使用できるにしても設備の強化が必要になります。

線形の関係で走行性能を大幅に向上させ、さらに耐寒・耐雪構造を強化させたのがキハ283系であり、別形式であえて製造しているわけですから、使用条件によっては全くの別物と解釈した方がよさそうです。

また、2023年3月をもって、キハ281系の整備を長らく担当してきた函館の五稜郭車両所が閉所となります。以前までキハ183系やキハ40形などについても重要部検査・全般検査を実施していましたが、昨今はほぼキハ281系の検査を実施していたようです。

この五稜郭車両所での検査が不可能になることも引退理由の1つであり、閉所する前に車両を解体する関係から、来年のダイヤ改正を待たずに引退することをコメントにて教えていただきました。





後継車両はキハ261系1000番台です。10月1日から札幌〜函館間の特急列車は、オールキハ261系化されます。今後の発表次第になりますが、ダイヤ改正ごとに所要時間をキハ261系充当列車に合わせてきたので、おそらく大きくダイヤ修正を実施しないままキハ261系へ置き換えるのではないでしょうか?

置き換え車両はキハ261系1000番台のうち、最終増備車として函館に配置された8両がこれに該当します。キハ281系は全27両ですが、8両で置き換えることが可能なのです。これが車種統一による車両数の削減ということになります。

しかし、このメリットは車両を1か所に集中配置した場合に最も効果を発揮しますが、北海道の場合はある程度所属先が分散されてしまい、この関係で双方で予備車両をも保有しなければならなくなります。結果的にこの恩恵を受けたのは最後の最後だけで、長年キハ261系を増備し続けてきて、あまりメリットというメリットは感じなかったと思います。






Instagramの方で先行公開したキハ281系の加速動画です。乗車して驚くのが、車齢28年経過した振り子式の気動車特急の割には、乗り心地が良くて快適なのです。

例えば千歳線内でキハ281系とキハ283系を乗り比べた場合、後者だと直線区間を走っているだけでもギクシャク感がありますが、前者はキハ283系とは比較にならないほど快適でした。

こうやって比較してみると、線形がよいことで車体への負荷も少ないし、逆にキハ283系の場合は最大6°まで車体を傾斜させるわけですが、同車以降の量産車において、車体の傾斜角度が5°にキープされていることを踏まえれば、振り子角度の増大は車体への負荷を大きくすることにつながっているというある程度の予測は可能です。

一部車両は既に五稜郭車両所へ回送され、解体準備が間近に迫っているという情報もあります。道内の在来線において、高速化に大きく貢献した北海道の初代振り子特急も引退が徐々に近づいています。

日頃から大きなトラブルがないキハ281系。最後までトラブルなく活躍してほしいですね。











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コメント
11677: by 旭アサ on 2022/08/01 at 00:15:25

五稜郭車両所が来年閉鎖することと、281系が10月に引退することの因果関係が理解できません。
それなら、来年春のダイヤ改正まで使っても問題ないのではないかと思いますが、それはシロウト考えなのかもしれませんね。
北海道の鉄道事情について隅から隅まで詳しくご存知のこのブログですから、凡人には理解不能な事情があるものとお察しします。

11678: by ツナ缶 on 2022/08/01 at 02:01:51

よくここまで持ったな、と思います。キハ281系を製造するにあたってベースにした四国の2000系は既に南風・うずしおといった第一線を退いていて、今は特急あしずりや宇和海といった北海道とは比べ物にならないぐらい温暖な地域で余生を過ごしています(この間代走で久々に高松に顔を出したそうですが)。在来線の最高評定速度も未だキハ281系スーパー北斗を上回る列車は出ておらず、ある意味「電車は速く気動車は遅い」という当時の常識(?)を打ち破った車両と言えます。また開発にあたった柿沼さんの「なんとしてでも乗務員の安全性を確保しなければならぬ」というこだわりからできた高運転台のこともあり、「JR北海道の基礎」を築き上げた車両ともいえるでしょう。最後まで変なトラブルがないよう引退してほしいです。(長文失礼しました。)

11679: by ナナッシー on 2022/08/01 at 19:52:09

こんばんは
キハ281系なら第3セクターの鉄道会社に移籍してもそのまま使えそうです。
振り子装置を停止し譲渡すれば案外手を上げてくれそうです。

何かとケチをつける北海道新聞社ですらキハ281系については評価していましたね。他の特急列車が出火や故障など散々でした。

11681: by 新聞記者 on 2022/08/02 at 17:04:51

五稜郭車両所が来年3月で閉所するという記載がありますが、どこから出た情報なんでしょうか。JRが正式に発表したのであれば別ですが、出どころが気になりました
正式に決まっていない話を、いかにも決まったかのように記載するのはいかがなものかと思います。関係する場所に迷惑をかけるだけだと思いました

11682: by 普通列車 on 2022/08/02 at 23:55:46

修学旅行で281系に乗りました。生徒が200人弱おりいつもでは見れない8両編成での運転となり爽快でした。管理者も281系を見ましたか

11683: by 普通列車 on 2022/08/03 at 00:12:10

さっきの付け足しですが管理者さんは修学旅行での281系の増結を見ましたか。

11686: by 龍 on 2022/08/05 at 08:46:23 (コメント編集)

五稜郭車両所の閉所(2023年3月末)は、先日の北海道新聞でも報道されましたね。設備・業務が苗穂工場に移管する形での廃止ということで、JR北海道の鉄道車両工場は苗穂工場と釧路運輸車両所の2箇所となります。施設は撤去して更地にし、跡地を再開発する方針のようですが、長年車両基地として使用されてきた土地のため、油などにより汚染されている可能性が高い土壌を全面的に改良する必要があるようです。相当な時間と費用がかかりそうですね。

JR北海道函館支社にはかつて函館運輸所青函派出所(旧・青函運転区)も存在し、津軽海峡線用の電気機関車が配置されていましたが、北海道新幹線の新青森駅〜新函館北斗駅間の開通に合わせて役目を終え、所属していた機関車も全廃。設備・業務は五稜郭駅(函館貨物駅)の北側にあるJR貨物北海道支社の五稜郭機関区に移管しました。

2022年現在、函館支社には新幹線の函館新幹線総合車両所と在来線の函館運輸所・五稜郭車両所が下部組織として存在します。北海道新幹線の新函館北斗駅〜札幌駅間の延伸に伴い、JR北海道の道南地区の在来線は全て経営分離され、函館駅に隣接する函館運輸所もJR北海道の車両基地ではなくなるので、函館支社自体がJR東日本(新幹線統括本部)・JR東海&JR西日本(新幹線鉄道事業本部)・JR九州(新幹線部)のように新幹線専門の組織に再編される日も近いでしょう。

11689: by 管理人 on 2022/08/07 at 23:48:44

>>旭アサさん、コメントありがとうございます。

全てはキハ261系が増備が既に完了し、キハ281系の置き換えの準備ができているためです。これに伴い、五稜郭車両所も閉所します。

3月まで待たない理由は、不動産に関しては、固定資産税の納税に際し、1月1日時点で所有者として登録している者が課税対象になります。報道によれば、後に更地にする予定ということで、今年中に手放して固定資産税を課税しない方向で調整しているためではないでしょうか?

広大な敷地のため、課税額も多いはずです。これを浮かせるだけでも凄い金額になると思いますよ。

11690: by 管理人 on 2022/08/07 at 23:54:57

>>ツナ缶さん、コメントありがとうございます。

札幌〜函館間という、比較的線形の良い区間で使用したからこそ、ここまで持ったのだと思います。

電車特急を上回る気動車特急で、しかもそれが1994年から2013年まで維持したのが凄いですよね。最速列車としての意地を感じました。

運転士を保護するための全面構造は現在まで踏襲されていますが、プラグドアの採用で、車体側面が綺麗に空力処理されていることなど、今の鉄道車両にはない部分にお金がかかっています。それが30年を経過しようとしている現在でも通用するデザインというのが凄いですよね。

今後もこうした車両を製造できる北海道であって欲しいと思います。

11691: by 管理人 on 2022/08/08 at 00:02:21

>>ナナッシーさん、コメントありがとうございます。

タンゴエクスプローラーの代替車両としてどうでしょう?向こうは冬季は雪も降ります。なので、キハ281系のような車両でも別に問題なさそうですよね。

エンジンの形式も同じだったはずで、振り子を使用しなければ、整備も大丈夫そうですよね。

キハ281系については、大きなトラブルなく安定して運行していました。一度たんぽぽの綿毛にブレーキ時の高温の鉄粉と反応して白煙が発生した事象がありましたね。2014年だったと思います。でもこれは車両トラブルに起因する者ではないので仕方ないですよね。

11693: by 管理人 on 2022/08/08 at 00:09:49

>>新聞記者さん、コメントありがとうございます。

報道されましたので、ご確認ください。

11694: by 管理人 on 2022/08/08 at 00:11:09

>>普通列車さん、コメントありがとうございます。

残念ながら、見ることはできませんでしたよ。

11695: by 管理人 on 2022/08/08 at 00:22:41

>>龍さん、コメントありがとうございます。

閉所によって、函館エリアの車両の整備も苗穂工場に移管されます。いさりび鉄道の車両も検査で札幌に来ることになるんでしょうね。

いさりび鉄道の車両の検査を実施する場所がなくなるとの声もありましたが、あの広大な敷地を三セクで保有できるわけもなく、車両の整備はJR北海道に委託するか、自社で実施するにしても、函館運輸所の敷地内に将来的に設ければいいだけです。

こちらも将来的に特急「北斗」廃止に伴い、キハ261系の車両の留置スペースが不要になります。よって、その広大な土地も不要になり、別の用途で現在の敷地の一部が活用されることになると思います。函館エリアの鉄道を存続させるのであれば、いさりび鉄道の車両基地及び、車両の整備先として機能していけば良いと思います。

11696: by 管理人 on 2022/08/08 at 00:28:13

>>旭アサさん、コメントありがとうございます。

全てはキハ261系系が増備が既に完了し、キハ281系の置き換えの準備ができているためです。これに伴い、五稜郭車両所も閉所します。

3月まで残す理由は、いさりび鉄道の車両の検査のためではないでしょうか?

キハ281系は車両故障こそないものの、整備負担が大きく、JR北海道としてはさっさと消したい存在なんでしょうね。後継車両が出揃えば、確かに用はなくなります。

11709: by 183 on 2022/08/14 at 10:57:18 (コメント編集)

>報道されましたので、ご確認ください。
と記されていますが、管理人さんがこのブログに出典を明示せず記したのは報道発表前の7月31日です。

北海道新聞が「JRが関係者に廃止方針を伝えた。」および函館新聞が「3日午前にJR北函館支社が市に通知した。」として記事にしたのは8月4日です。

まるで後出しじゃんけんの回答ですね。

というよりもこのブログは出典の無い記事が多数あり、キハ201系の製作費が1両4億という記述は明示がないまま本ブログから拡散されています。ちなみに北海道高速鉄道開発保有のキハ261系0番台は12両で21億円と公表されていますから、何故特急車よりも高くついているのか明示いただけないでしょうか。




11714: by 管理人 on 2022/08/17 at 07:45:43

>>183さん、コメントありがとうございます。

あの投稿主が実際に記者なのかどうか不明なですが、仮にそうだとすれば、本気で相手にするわけないです。

おそらく当記事を閲覧して、報道機関が動いたんでしょうね。

ツイッターでも軽く話題になっていましたが、逆に閉所するからといって、我々に何らメリットもデメリットもありません。それで騒ぎになるのが不思議なくらいです。

キハ201系については、ネット上で閲覧できる加速動画のコメント欄で知ったのが始まりです。複数の方がコメント投稿していたので、そのように記載させてもらっています。公式な出典がない状態でそのように記載しても、逆に閲覧する側もわかり切っていることなのか、追求してくるユーザーもほぼいないんですよね。

ただ、キハ261系0番台よりもなぜ高いのかは気になっています。特急用なので遮音材等は入り、デンマーク国鉄と共同でデザインしました。単純に自重も上回っています。でもなぜ高いかと聞かれれば、電車との動力強調運転を可能にしていることぐらいでしょうか?

11733: by 苗穂住民 on 2022/08/25 at 18:43:43

 こんばんは。

 キハ261系7次車の導入両数が計画(イカロス出版「JR特急列車年鑑2020」に掲載)通りだったことから、北斗用の中間車(1300・1400番台)は当初から36両の予定だったことが伺えます。中間車は2018年度に導入が終わっているので、北斗がキハ261系に統一されるまでは余剰気味で運用していると言えそうです。北斗系統の運用数は8で変化はありませんが、2018年度頭での車両数は84(ST-1113を含めると86)、2019年度頭では99、2022年10月からは80(予想)となっています。中間車1運用当たりの車両数はキハ281系で6.3→9.5→運用無し、キハ261系で5.4→6→4.5(予想)となります。

 キハ281系にはあと何年かは残って欲しかったという思いはありますが、ラストランが告知されているので廃車になるのでしょう。定期運行最終日の北斗19号の編成は苗穂に留まるのか函館に回送になるのか注目したいところです。

 苗穂運転所に来ていた3両は何だったのでしょうね。

11735:記事投稿と報道の時系列について by ことうみみ on 2022/08/26 at 19:17:15

はじめまして。
1ヶ月近く前の記事へのコメントで大変恐縮です。
北海道新聞等で報道される前にこのブログで五稜郭車両所の閉所について言及があったことについて、183さんのコメント、全くその通りだと思います。
企業の広報担当は、どのタイミングでどのメディアで発表するかというのを広報戦略として持っています。
一方、報道機関も他社よりも先に、独占情報を出すことを重視しています。
このため、企業の広報も報道機関も、日々の取材を通じて信頼関係を築くことが仕事の一部です。
こちらのブログはあくまでもブログですから、噂やソースなしの情報を掲載するのは自由ですし責任も生じませんが、企業及び報道機関に迷惑を可能性があったことは自覚された方が良いと思います。

また、「報道されたのでご確認ください」は閲覧者に対し失礼ではないですか?
これはコメントを書いた新聞記者さんが本当に新聞記者であるか否かとは全く関係ないことです。

11743: by 管理人 on 2022/08/26 at 22:59:04

>>苗穂住民さん、コメントありがとうございます。

最終的には、昨年度に中間車は2両増備されて釧路配置になりました。

「北斗」用の中間車を一番有していますが、余剰気味とはいえ、繁忙期増結で全運用を9両以上とかにすると、結構車両数が逼迫します。昨今はコロナの影響で増結は減っていますが、それでも、一年を通じて増結が多く、昨今は5両編成で運行することの方が珍しく、6両以上が常態化しています。

キハ281系の場合、乗り心地がよくてまだまだ活躍できる雰囲気ですが、2018年度まで札幌〜函館間を2往復する運用もあり、走行距離や予備車両が少なかった背景を考慮すると、もう限界だと思います。それでも、大きなトラブルなくここまで来れたのはある意味で奇跡ですね。

11745: by 管理人 on 2022/08/26 at 23:43:27

>>ことうみみさん、コメントありがとうございます。

あのユーザーが本当に新聞記者なのかどうかは知りませんが、新聞記者なら本気で相手になんかしませんよ。ちょうど報道されたのでテキトーに返しただけです。

そういうユーザーは突き放せるチャンスなんですが、なぜか離れていかないんですよね。万人受けするブログは目指していないので、100人いれば半数の方を満足させることができれば十分です。

あれはただの嫉妬のような感じのコメントでした。あそこまで反響があったとは驚きでしたが、管理者としてはフライドポテト注文した際の添え物のパセリ的な雰囲気で閉所については記載した次第です。

後日、ブログの内容を確認して問い合わせがあったのだと思いますが、その企業への問い合わせも報道機関側から勝手にやったことなので、別に問い合わせをしなければ迷惑は発生しませんよね。迷惑の可能性はあるにしても、大人としての対応すればよいわけですから、それ以降については本人たちの意思・行動次第です。

逆にたかが一鉄道ブログで振り回されているようでは終わっていますよ。

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