道内初の振り子特急キハ281系が9月をもって定期運行を終了
キハ281系 - 2022年07月31日 (日)
道内初の振り子特急であるキハ281系が9月をもって定期運行を終了します。





最初からわかりきっていたことですが、いざ公式発表されるといよいよという感じがします。
道内初の振り子式車両として1994年に札幌〜函館間の「スーパー北斗」としてデビューしました。同区間を最速2時間59分で結び、その速さは航空路線をも休止に追いやるほど。当時の表定速度(平均速度)106.2km/hは、電車特急をも上回り、在来線において日本一となりました。
元々は道央と函館を結ぶ列車として登場したため、道南地方の主要駅は、朝・晩を除いて通過とすることが多く、それがダイヤ改正ごとに停車駅を増やし、後に特急「北斗」と同レベルの停車駅となります。それでも、130km/h運転実施の晩年まで最速達列車は1本残り、圧倒的な速さを見せていました。
現在は最高運転速度は120km/hとなりましたが、キハ261系充当列車から比べると、やはり振り子の恩恵は大きく、札幌〜函館間においては、今もなお最速列車として君臨しています。
デビューから28年、大きなトラブルなく運行し続けてきましたが、報道によると車両の老朽化のため、今年の9月末で定期運行を終了し、10月に「スーパー北斗」をリバイバル運転で復活運転して完全な引退となります。そして、現役の試作車を登場時の姿に再現してフィナーレを飾るようです。
当ブログでもコメントをいただきましたが、キハ283系転用に際し、グリーン車などが廃車されたことから、キハ281系のものを有効活用するのではないか、一部はキハ283系と共用して石北特急として運行するのではないか、との意見もありました。確かに、両者を併結して使用することは可能なものの、耐寒・耐雪構造に至っては、キハ281系は道東方面で使用することは考慮されておらず、仮に使用できるにしても設備の強化が必要になります。
線形の関係で走行性能を大幅に向上させ、さらに耐寒・耐雪構造を強化させたのがキハ283系であり、別形式であえて製造しているわけですから、使用条件によっては全くの別物と解釈した方がよさそうです。
また、2023年3月をもって、キハ281系の整備を長らく担当してきた函館の五稜郭車両所が閉所となります。以前までキハ183系やキハ40形などについても重要部検査・全般検査を実施していましたが、昨今はほぼキハ281系の検査を実施していたようです。
この五稜郭車両所での検査が不可能になることも引退理由の1つであり、閉所する前に車両を解体する関係から、来年のダイヤ改正を待たずに引退することをコメントにて教えていただきました。


後継車両はキハ261系1000番台です。10月1日から札幌〜函館間の特急列車は、オールキハ261系化されます。今後の発表次第になりますが、ダイヤ改正ごとに所要時間をキハ261系充当列車に合わせてきたので、おそらく大きくダイヤ修正を実施しないままキハ261系へ置き換えるのではないでしょうか?
置き換え車両はキハ261系1000番台のうち、最終増備車として函館に配置された8両がこれに該当します。キハ281系は全27両ですが、8両で置き換えることが可能なのです。これが車種統一による車両数の削減ということになります。
しかし、このメリットは車両を1か所に集中配置した場合に最も効果を発揮しますが、北海道の場合はある程度所属先が分散されてしまい、この関係で双方で予備車両をも保有しなければならなくなります。結果的にこの恩恵を受けたのは最後の最後だけで、長年キハ261系を増備し続けてきて、あまりメリットというメリットは感じなかったと思います。
Instagramの方で先行公開したキハ281系の加速動画です。乗車して驚くのが、車齢28年経過した振り子式の気動車特急の割には、乗り心地が良くて快適なのです。
例えば千歳線内でキハ281系とキハ283系を乗り比べた場合、後者だと直線区間を走っているだけでもギクシャク感がありますが、前者はキハ283系とは比較にならないほど快適でした。
こうやって比較してみると、線形がよいことで車体への負荷も少ないし、逆にキハ283系の場合は最大6°まで車体を傾斜させるわけですが、同車以降の量産車において、車体の傾斜角度が5°にキープされていることを踏まえれば、振り子角度の増大は車体への負荷を大きくすることにつながっているというある程度の予測は可能です。
一部車両は既に五稜郭車両所へ回送され、解体準備が間近に迫っているという情報もあります。道内の在来線において、高速化に大きく貢献した北海道の初代振り子特急も引退が徐々に近づいています。
日頃から大きなトラブルがないキハ281系。最後までトラブルなく活躍してほしいですね。
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最初からわかりきっていたことですが、いざ公式発表されるといよいよという感じがします。
道内初の振り子式車両として1994年に札幌〜函館間の「スーパー北斗」としてデビューしました。同区間を最速2時間59分で結び、その速さは航空路線をも休止に追いやるほど。当時の表定速度(平均速度)106.2km/hは、電車特急をも上回り、在来線において日本一となりました。
元々は道央と函館を結ぶ列車として登場したため、道南地方の主要駅は、朝・晩を除いて通過とすることが多く、それがダイヤ改正ごとに停車駅を増やし、後に特急「北斗」と同レベルの停車駅となります。それでも、130km/h運転実施の晩年まで最速達列車は1本残り、圧倒的な速さを見せていました。
現在は最高運転速度は120km/hとなりましたが、キハ261系充当列車から比べると、やはり振り子の恩恵は大きく、札幌〜函館間においては、今もなお最速列車として君臨しています。
デビューから28年、大きなトラブルなく運行し続けてきましたが、報道によると車両の老朽化のため、今年の9月末で定期運行を終了し、10月に「スーパー北斗」をリバイバル運転で復活運転して完全な引退となります。そして、現役の試作車を登場時の姿に再現してフィナーレを飾るようです。
当ブログでもコメントをいただきましたが、キハ283系転用に際し、グリーン車などが廃車されたことから、キハ281系のものを有効活用するのではないか、一部はキハ283系と共用して石北特急として運行するのではないか、との意見もありました。確かに、両者を併結して使用することは可能なものの、耐寒・耐雪構造に至っては、キハ281系は道東方面で使用することは考慮されておらず、仮に使用できるにしても設備の強化が必要になります。
線形の関係で走行性能を大幅に向上させ、さらに耐寒・耐雪構造を強化させたのがキハ283系であり、別形式であえて製造しているわけですから、使用条件によっては全くの別物と解釈した方がよさそうです。
また、2023年3月をもって、キハ281系の整備を長らく担当してきた函館の五稜郭車両所が閉所となります。以前までキハ183系やキハ40形などについても重要部検査・全般検査を実施していましたが、昨今はほぼキハ281系の検査を実施していたようです。
この五稜郭車両所での検査が不可能になることも引退理由の1つであり、閉所する前に車両を解体する関係から、来年のダイヤ改正を待たずに引退することをコメントにて教えていただきました。


後継車両はキハ261系1000番台です。10月1日から札幌〜函館間の特急列車は、オールキハ261系化されます。今後の発表次第になりますが、ダイヤ改正ごとに所要時間をキハ261系充当列車に合わせてきたので、おそらく大きくダイヤ修正を実施しないままキハ261系へ置き換えるのではないでしょうか?
置き換え車両はキハ261系1000番台のうち、最終増備車として函館に配置された8両がこれに該当します。キハ281系は全27両ですが、8両で置き換えることが可能なのです。これが車種統一による車両数の削減ということになります。
しかし、このメリットは車両を1か所に集中配置した場合に最も効果を発揮しますが、北海道の場合はある程度所属先が分散されてしまい、この関係で双方で予備車両をも保有しなければならなくなります。結果的にこの恩恵を受けたのは最後の最後だけで、長年キハ261系を増備し続けてきて、あまりメリットというメリットは感じなかったと思います。
Instagramの方で先行公開したキハ281系の加速動画です。乗車して驚くのが、車齢28年経過した振り子式の気動車特急の割には、乗り心地が良くて快適なのです。
例えば千歳線内でキハ281系とキハ283系を乗り比べた場合、後者だと直線区間を走っているだけでもギクシャク感がありますが、前者はキハ283系とは比較にならないほど快適でした。
こうやって比較してみると、線形がよいことで車体への負荷も少ないし、逆にキハ283系の場合は最大6°まで車体を傾斜させるわけですが、同車以降の量産車において、車体の傾斜角度が5°にキープされていることを踏まえれば、振り子角度の増大は車体への負荷を大きくすることにつながっているというある程度の予測は可能です。
一部車両は既に五稜郭車両所へ回送され、解体準備が間近に迫っているという情報もあります。道内の在来線において、高速化に大きく貢献した北海道の初代振り子特急も引退が徐々に近づいています。
日頃から大きなトラブルがないキハ281系。最後までトラブルなく活躍してほしいですね。
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