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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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北海道No,1の秘境駅!!室蘭本線の小幌駅(H45)

室蘭本線の小幌駅。

北海道No,1の秘境駅と言っても過言ではないです。



列車を降り立つと・・・














前後をトンネルで囲まれた駅で置いていかれるような雰囲気。「小幌」と書いて「こぼろ」と読みます。



長万部方面ホームの真下は川!カメラやスマホを落としたら終わりです。









周辺も山々に囲まれて何もないです。小幌駅へ通じる道路もありません。ただ、頑張れば国道37号線から林道を進めば、歩いてたどり着くことができるみたいです。2016年に豊浦町が林道経由で歩いて小幌駅へ行くツアーを実施しています。ですが基本的には、列車での訪問しかできません。

保線所の倉庫などがあり、前後がトンネルのため、保線作業の拠点にはなっているのでしょう。

山道をずっと進むと海岸へ出れるようで、元々は釣人の利用もそこそこあったようですが、現在はわかりません。ただ、ウニやアワビなどの密漁禁止の看板が大きく立てられていました。

岩屋観音というほこらというか、洞窟もあるようです。

駅を通過する列車はこんな感じ・・・





ホーム上で撮影すると迫力満点です!




帰りの列車が来ました。15時台の東室蘭行きです。





秘境駅なので、停車列車も少ないです。早朝と深夜の一部の普通列車は通過します。

実は帰りの列車として乗車した15時台の東室蘭行きは、小幌駅から東室蘭方面の始発列車なのです。それ以前にこの場所を通る普通列車は6時台で通過します。それ以降は普通列車自体が設定されていないのです。

以前は現在よりも2本ぐらい多かった気がしますが、ローカル気動車の老朽化により、普通列車の本数を削減したため、小幌駅の停車列車も少なくなってしまいました。東室蘭〜長万部間については、日中は東室蘭方面からやってきて、豊浦で折り返すため、豊浦〜長万部間は極端に減り、この区間にあるローカル駅や小幌駅への訪問が難しくなります。

一番行きやすい方法は、東室蘭13時56分発の長万部行きに乗り、長万部15時34分発の東室蘭行きで引き返す方法です。小幌駅に15時06分に到着し、15時50分に小幌駅を抜け出せます。駅周辺に何もないので、周辺を少し散策するのであれば、この程度で十分です。危険を伴うこともあるので、これぐらいの訪問時間がベストでしょう。





危険を伴う・・・と記載しましたが、小幌駅の保線倉庫などに貼ってあった掲示物。スズメバチとマムシです。特にスズメバチはうるさいくらい貼られており、毎年危険を伴うほどブンブン飛んでいることが予想されます。

確かに、山に囲まれており、周辺に道路もない超過疎地域。秘境の地、未開拓の地です。スズメバチにはうってつけで、例えば、ホームを行き来する際の階段も朽木で、どこもかしこもスズメバチにとっては巣作りしやすい環境です。

スズメバチの繁殖期は、北海道であれば8月下旬から10月上旬ぐらいだと思います。特にその時期に訪問する際は注意が必要です。そう考えると、オススメは4月の雪解け直後がベストで、北海道ではスズメバチの活動が始まるのが概ね5月のGW明けです。

管理者も虫は得意な方ではないので、今年の4月に初訪問になりました。ドカ雪の影響でかなりまだ雪が残っており、例年はもっと雪が少ないはずです。


小幌駅は元々は列車交換を目的とした信号場として機能していました。

周辺はトンネルが連続して勾配区間であり、トンネル内に蒸気機関車を止める信号場の設置が難しい状況でした。複線化を検討したものの、勾配が緩く、トンネル外で僅かなスペースを確保が可能ということで、現在の小幌駅の位置が信号場として選ばれました。

信号場ながら、旅客も取り扱われていました。昔は数件民家があったようです。これも1970年代に消滅し、海水浴場やキャンプ場もあったそうですが、これもなくなっています。現在は草木が生い茂り、海岸へ出るのも苦労するそうです。

国鉄分割民営化と同時に、旅客駅へ昇格されたようです。


そうして無人地帯のまま、釣人などの利用客を除いて、需要がほとんどない状態が続き、ついに2015年にJR北海道から利用状況が著しくないことを理由に、廃止の可能性を豊浦町へ示唆しました。しかし、町が観光資源として存続するように求めました。

その後、町から駅存続のための費用、人的支援を受けて存続する形をとっています。年間の維持費はおよそ150万円程度、1年ごとの契約更新制をとっているようです。

当初管理者も観光資源として存続するには厳しいと判断していましたが、その秘境さから全国から来訪者が訪れ、バラエティ番組でも取り上げられるほど人気の駅となりました。その後、小幌駅の利用者が年々増え続け、年間4000人〜5000人程度の乗降が確認されているようです。秘境駅でここまで盛り上がる例もあまりなく、定期利用者として考えたら大した数字ではありませんが、観光目的として考えたら、秘境駅で交通の便が限られている状況としては成功例と言えるのではないでしょうか?


場所が場所なだけに、危険が伴うこともあるかもしれませんが、基本的に複数の方が乗り降りするので、万が一何かあっても互いに助け合って何とかなるでしょう。皆さんもぜひこの秘境の地へ行ってみてください!












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コメント
12010: by ツナ缶 on 2022/11/28 at 00:17:37

行ったことはありませんが、聞いた話によると、鉄道ファンだけでなく、それなりに一般の方もいらしてるようです。また四季島が駅を見せるために徐行運転をすることもあり、そこそこの知名度があるのは確かです。私は虫と動物(特に爬虫類)がかなり苦手なため、山の中だったり、秘境駅巡りはあまり行ったことありませんが、一鉄道ファンである以上、一度は行っておくべきだなと感じました。

12017:承認待ちコメント by on 2022/11/28 at 06:16:31

このコメントは管理者の承認待ちです

12021: by 管理人 on 2022/11/29 at 00:22:34

>>ツナ缶さん、コメントありがとうございます。

訪問した際に、一般の高齢者夫婦の方も一緒に降りました。鉄道ファンだけではなく、鉄道に興味がない人間でも、小幌駅の秘境さには興味を持ってくれているみたいです。

管理者も虫は得意ではないので、あえていない時期に訪問しました。おすすめは晩秋や初春です。虫もいないのでゆったりと見物できます。

12022: by 管理人 on 2022/11/29 at 00:25:58

>>コメントNo,12017の方へ

その可能性はありそうです。長万部方ホームは真下が川なので、例えば子どもが落ちて流されて亡くなったとなれば、小幌駅については要検討になります。

また、今のところ確認されていませんが、ヒグマの出没エリアとなれば、それこそ回避できる、逃げる方法がないので危険です。そうした点を含め、万が一起こった際は存続の危機になりそうですよね。

ハンドルネームがないので公開は見合わせていただきます。

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