789系が営業運転開始から20年
785・789系 - 2022年12月02日 (金)
正確には過ぎてしまいましたが、2002年12月1日といえば、東北新幹線が八戸まで延伸し、東北圏と道内と本州を結ぶ鉄道網が大きく変化した日でした。
1日過ぎてしまいましたが、789系も営業運転開始から20年が経過しました。新しいと思っていた北海道の主力特急電車もベテランの域に達しています。


営業運転開始時の789系は、函館〜八戸間の「スーパー白鳥」として使用していました。通常の「白鳥」は「はつかり」で使用していた485系が継続使用という形となりました。
名称に「スーパー」が付きましたが、振り子式車両というわけではなく、中には停車駅が少ない「白鳥」の方が早い列車もありました。最高速度が130km/h、青函トンネル内やその前後では140km/hとなりましたが、道内では後者以外の区間ではカーブが連続して線形が悪いこともあり、あまりその恩恵を受けませんでした。
青函トンネル内及びその前後の区間については、485系の「はつかり」時代から140km/h運転を実施していましたが、それは勾配を下る区間のみであり、上る区間については120km/hに抑えられていました。それが789系では勾配関係なく140km/h運転が可能になりました。



残念ながら、「白鳥」・「スーパー白鳥」の運行開始とともに姿を消した快速「海峡」の写真はありません。ただ、数年前まで五稜郭車両所にて、快速「海峡」で使用されていた「オハ50-5003」の姿がありました。撮影は2014年です。現在はもう解体されています。
ほかには、苗穂工場内にある鉄道技術館に展示している「海峡」のヘッドマーク。ドラえもんのヘッドマークもあります。子どもたちに夢を与えてくれた「ドラえもん海底列車」で使用されていたはずです。
後に781系が転用されて正式に列車名として「ドラえもん海底列車」となりましたが、それまでは快速「海峡」がその役割を担っていました。


そして、転機を迎えるのが2016年3月。北海道新幹線が開業し、北海道から東京へ新幹線が結ばれました。道内と本州の輸送は新幹線へとシフトし、在来線は旅客輸送は臨時列車を除いて消滅しました。
その後、道央圏への転用改造を実施し、2017年3月から特急「ライラック」として、785系の一部を置き換えて札幌〜旭川間の特急列車として運行を開始し、現在に至ります。
転用に際し、キハ183系など、道北方面で使用する特急車両の老朽化により、使用する車両に制約が生じたことから、一部を旭川駅発着にして使用する車両数を削減し、札幌〜旭川間を特急「ライラック」で代替し、旭川駅同一ホームで乗継できる運行体系としました。これにより、動向が気になっていた転用後のグリーン車もそのままの形で使用されています。


2007年には、道央圏の781系を置き換えるべく、札幌〜旭川間にも789系を投入しました。こちらは1000番台に区分され、785系とほぼ共通の仕様とされました。
愛称公募の結果、2007年10月から「スーパーカムイ」でデビューし、新千歳空港乗り入れも2016年3月まで実施しました。現在は運行体系再編により、札幌〜旭川間の特急「カムイ」と札幌〜東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」、東室蘭〜室蘭間の一部の普通列車で使用されています。
近年は減少傾向にありますが、特急「ライラック」の代走を担う場合もあります。その場合は編成は通常の0番台に合わせられるため、uシートが自由席となります。

外見上の違いは、塗装はもちろん、前照灯の形状がよりカッコよくなっています。こちらも営業運転開始から15年が経ちました。
北海道の特急電車の寿命は、これまでの781系や一部の785系をみると30年程度になります。ということは、789系0番台は一部を除いて残り10年、1000番台は残り15年程度になると思います。北海道新幹線が札幌まで延伸しても、札幌〜旭川間、札幌〜東室蘭・室蘭間の特急は必要になるので、もちろん後継となる車両も必要になります。
将来的なメンテナンスや運用の共通化を考慮すると、「スーパーカムイ」時代のように、ほぼ車種統一、運用の共通化が最適と考えられ、これら2車種は1車種へと絞り込まれるのではないでしょうか?
形式名はどうなるでしょうか?791系ですか?889系ですか?電車特急として高性能な789系の後継車両であるからには、それを上回る性能の電車特急を期待しています。
↓ブログランキングにご協力お願いします↓

にほんブログ村
1日過ぎてしまいましたが、789系も営業運転開始から20年が経過しました。新しいと思っていた北海道の主力特急電車もベテランの域に達しています。


営業運転開始時の789系は、函館〜八戸間の「スーパー白鳥」として使用していました。通常の「白鳥」は「はつかり」で使用していた485系が継続使用という形となりました。
名称に「スーパー」が付きましたが、振り子式車両というわけではなく、中には停車駅が少ない「白鳥」の方が早い列車もありました。最高速度が130km/h、青函トンネル内やその前後では140km/hとなりましたが、道内では後者以外の区間ではカーブが連続して線形が悪いこともあり、あまりその恩恵を受けませんでした。
青函トンネル内及びその前後の区間については、485系の「はつかり」時代から140km/h運転を実施していましたが、それは勾配を下る区間のみであり、上る区間については120km/hに抑えられていました。それが789系では勾配関係なく140km/h運転が可能になりました。



残念ながら、「白鳥」・「スーパー白鳥」の運行開始とともに姿を消した快速「海峡」の写真はありません。ただ、数年前まで五稜郭車両所にて、快速「海峡」で使用されていた「オハ50-5003」の姿がありました。撮影は2014年です。現在はもう解体されています。
ほかには、苗穂工場内にある鉄道技術館に展示している「海峡」のヘッドマーク。ドラえもんのヘッドマークもあります。子どもたちに夢を与えてくれた「ドラえもん海底列車」で使用されていたはずです。
後に781系が転用されて正式に列車名として「ドラえもん海底列車」となりましたが、それまでは快速「海峡」がその役割を担っていました。


そして、転機を迎えるのが2016年3月。北海道新幹線が開業し、北海道から東京へ新幹線が結ばれました。道内と本州の輸送は新幹線へとシフトし、在来線は旅客輸送は臨時列車を除いて消滅しました。
その後、道央圏への転用改造を実施し、2017年3月から特急「ライラック」として、785系の一部を置き換えて札幌〜旭川間の特急列車として運行を開始し、現在に至ります。
転用に際し、キハ183系など、道北方面で使用する特急車両の老朽化により、使用する車両に制約が生じたことから、一部を旭川駅発着にして使用する車両数を削減し、札幌〜旭川間を特急「ライラック」で代替し、旭川駅同一ホームで乗継できる運行体系としました。これにより、動向が気になっていた転用後のグリーン車もそのままの形で使用されています。


2007年には、道央圏の781系を置き換えるべく、札幌〜旭川間にも789系を投入しました。こちらは1000番台に区分され、785系とほぼ共通の仕様とされました。
愛称公募の結果、2007年10月から「スーパーカムイ」でデビューし、新千歳空港乗り入れも2016年3月まで実施しました。現在は運行体系再編により、札幌〜旭川間の特急「カムイ」と札幌〜東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」、東室蘭〜室蘭間の一部の普通列車で使用されています。
近年は減少傾向にありますが、特急「ライラック」の代走を担う場合もあります。その場合は編成は通常の0番台に合わせられるため、uシートが自由席となります。

外見上の違いは、塗装はもちろん、前照灯の形状がよりカッコよくなっています。こちらも営業運転開始から15年が経ちました。
北海道の特急電車の寿命は、これまでの781系や一部の785系をみると30年程度になります。ということは、789系0番台は一部を除いて残り10年、1000番台は残り15年程度になると思います。北海道新幹線が札幌まで延伸しても、札幌〜旭川間、札幌〜東室蘭・室蘭間の特急は必要になるので、もちろん後継となる車両も必要になります。
将来的なメンテナンスや運用の共通化を考慮すると、「スーパーカムイ」時代のように、ほぼ車種統一、運用の共通化が最適と考えられ、これら2車種は1車種へと絞り込まれるのではないでしょうか?
形式名はどうなるでしょうか?791系ですか?889系ですか?電車特急として高性能な789系の後継車両であるからには、それを上回る性能の電車特急を期待しています。
↓ブログランキングにご協力お願いします↓

にほんブログ村

- 関連記事
-
-
かつての増結用編成とともに苗穂工場に長期入場している789系中間車2両 2023/07/18
-
789系が営業運転開始から20年 2022/12/02
-
785系の隠れているもう1つの顔 2022/05/27
-