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最後まで苗穂に残ったキハ183系!?「キハ182-7552」が苗穂工場解体線へ

キハ281系の解体がひと段落し、試作車を除いて概ね解体されたと思います。

次に、「キハ182-7552」が苗穂工場解体線へ。今週から本格的に解体作業が行われるのではないでしょうか?



8月3日に苗穂工場に入場したようです。調べていると、どうやらノースレインボーエクスプレスを除くと、最後のキハ183系になるようです。

一部車両については、輸出のために函館港へ7月に輸送されています。どうやら、今までの輸出先のタイなどではなく、アフリカ西部のシエラレオネ🇸🇱の民間の鉄道会社へ売却されます。

車両は8月以降に函館港から出港するようです。いまだに出港したような情報は入ってきていないので、お盆明けに新天地に向けて出発するということでしょうか。

一部車両は既に廃車・解体され、さらにもう一部は海外へ売却・・・。残っていたのが「キハ182-7552」ですが、1両あるだけでは何の役にも立ちません。こちらも廃車・解体という運命を辿ります。

元々は130km/h対応の2550番台でしたが、機関換装によって7550番台へと改番しました。機関換装車は長くて9年程度の活躍だったと思います。機関やそれに関わる機器は新しいですが、車体が30年以上前に製造されているので老朽化には勝てませんでした。この更新工事においても、莫大な費用が捻出されているはずですが、10年持たなかったとなると非常に勿体なかったです。

車両を更新した当時、従来の部品が生産停止となり、メンテナンスに苦慮していた背景から、機関換装を実施しました。北海道の特急気動車において、今後の置き換え計画等が定まっておらず、キハ261系に一本化すると決定したのも2015年末のことでした。機関換装当初はおそらくキハ183系自体も今後の使用計画等について定まっておらず、とりあえず使用停止していたキハ183系を復帰させて通常運転に戻すことで手一杯だったでしょう。

結果的に、最後は石北特急に転用されて、キハ261系一本化計画とはならず、キハ283系も一部を使用可能と判断して延命する措置をとりました。

メンテナンスを優先した結果、速度種別は下がり、1両あたりの出力も減少しました。それを先頭車の出力増でカバーする方針としましたが、連結の仕方によって先頭車が機関未換装車となれば、出力不足になる場合があり、度々石北本線の急勾配を上れない事象もありました。先頭車については1軸駆動だったため、これも急勾配区間において不利であり、最後の最後は特急「北斗」で使用されていた際の輝かしい姿は見られませんでしたが、機関換装を実施していることで、車体はボロボロになりながらも、大きなトラブルはなく、経営で窮地に陥っている危機的状況のJR北海道時代を支えた特急車両でした。

おそらく、同車が解体となれば、苗穂に残るキハ183系はノースレインボーエクスプレスだけになるはずです。こちらはラストランから大きな動きはなく、所属先の苗穂運転所(札ナホ)に常駐しています。今回の解体が終了すれば、もしかしたら次は・・・となるかもしれませんね。













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コメント
12803: by 龍 on 2023/08/17 at 03:29:49 (コメント編集)

JR北海道のDD51形がタイに譲渡された際には、日本から誰も技術指導者が来なかった上に、機関室内や機器類の表記、操作手順のマニュアルは日本語で書かれたものしかなかったため現地の人達は誰も読めず、手探り状態で運転せざるを得ない状況になってしまいました。廃車になった時点でJR北海道の手を離れており、また輸出に関わった会社は技術的なレクチャーを販売契約に入れていなかったのが原因でした。

例えば、室蘭への輸送時はエンジンを切った状態で車扱貨物として無動力回送されましたが、その時は制御弁と無動力回送コックを閉める規定となっており、この状態のまま運転台で操作をしても制御できません。このことも現地の会社は知らされておらず、コックが閉まった状態で走らせようとしていたそうです(当然動くわけがない)。さらにラジエーターの水を抜いた状態で回送していたことも伝わっておらず、その状態で動かそうとしたためエンジンが使いものにならなくなるところでした。また、積雪寒冷地の北海道では冷却水コックが運転室内へ暖房となる位置で使用していましたが、それを知らずに温暖な気候、それも炎天下のタイでそのまま使用すれば……。

このため、既にDD51形を輸入していたミャンマー国鉄の職員が操作説明を行ったほか、日本の鉄道ファン有志がクラウドファンティングを活用して技術者を派遣する羽目になりました。

ちなみに、シエラレオネはアフリカの国ですが、イギリスの植民地から独立したという歴史的な経緯があるため、公用語は英語です(現在もイギリス連邦の加盟国の一つ)。今回はこのような不手際は起こさないでもらいたいですね。

12806: by 管理人 on 2023/08/18 at 06:38:30

>>龍さん、コメントありがとうございます。

海外へ譲渡され、新天地で活躍するのは嬉しいですが、何年もエンジンの始動していない車両を半ばレストアして新車同様に持っていく過程が難しいですよね。

そのためにはマニュアルが必要ですが、おそらくマニュアルだけでも現地で不明な点も多々あります。そのために、車両の海外譲渡において、技術者の送り込みは必須です。

今回のキハ183系に関しても、技術者を送り込むのが望ましいです。あとは、平均気温25℃以上で湿度の高いシエラレオネの気候に耐えうる車両なのか。タイでキハ183系が使用されているなら大丈夫だと思いますが、新天地へ向けて更なる活躍が期待される反面、不安な点もあります。

12901: by ナナッシー on 2023/11/04 at 21:02:21

こんばんは
どうやら今年度の車両解体作業は終了したぽいです。
ノースレインボーエクスプレスは苗穂運転所にずっと留置しています。

一冬過ごして来春に解体でもするのでしょうか。もしクラウドファンディングを実施しているのであれば解体は免れそうですが。

12905: by 管理人 on 2023/11/09 at 23:33:51

>>ナナッシーさん、コメントありがとうございます。

今年は解体する車両が少なかったと思います。しかも既に今年の解体作業は終了とは例年よりも早いと思います。

ノースレインボーエクスプレスはどうなるのでしょうか?線区問わず使用できるのは長所ですが、ニセコエクスプレスのように特定のエリアに特化した車両ではないので、クラファンを実施するにしても手を上げづらいと思います。よっぽどの愛好家でなければ無理ではないでしょうか?

解体されないということは、何らかの理由があるはずです。それでも長期的に使用しない車両を放置するわけにもいかないので、来年には解体されるのではないでしょうか?

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

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