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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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根室本線の富良野〜新得間が営業を終了

昨年の留萌本線の部分廃止に引き続き、今年も根室本線の富良野〜新得間が昨日3月31日で営業終了、本日4月1日付で廃止になりました。



最終列車を富良野駅前の跨線橋からお別れしてきました。

2016年秋に北海道を直撃した台風は、根室本線の東鹿越〜新得間を不通に追い込みました。幾度となく鉄道で運転再開・復旧の声が出ていたものの、復旧するにあたり多額の費用を要することから、JRとしても復旧することができない状況が続き、何も対策や改善できないまま、鉄道路線としての存続が困難とし、昨年の3月31日に国土交通大臣宛てに鉄道事業廃止届出書が出されました。

自然災害によって、復旧費用拠出が困難になったため、最終的に廃止という選択肢を選びました。おそらく、自然災害がなければ、赤字垂れ流し状態には変わりないものの、おそらく鉄道路線としては存続していたであろうというのが当該区間です。

JR北海道では、経営難によって利用僅少な駅の廃止や路線の廃止を進めています。今回廃止された根室本線の富良野〜新得間も早期にバス転換を目指す路線として、これは過去の事業計画にも明記されていました。

ただ、廃止された路線というのは、基本的には利用が少なくて規模の小さい路線で限定していました。今回の根室本線のように路線の途中の区間で部分廃止し、東西あるいは南北で寸断させるような路線廃止はなかったのです。

自然災害という特殊な事例で廃止に追い込まれてしまいましたが、おそらく利用僅少であっても現在も維持し続けている路線と同様に残存していたであろう区間です。それを考えると少々残念な気もします。

ですが、鉄道の使命は「大量輸送」に尽きることは言うまでもありません。それが果たされないと言うのであれば、鉄道としての役目は終えたと判断しなければなりません。

よく、鉄道がなくなればマチはさらに過疎化するという話を耳にしますが、実はこれはあながち間違ってもいないのです。理由は、北海道の場合は、産業が発達し、その輸送を担うために鉄道が敷設された経緯があります。一番の良き例が石炭だと思いますが、炭鉱労働者が増えたために、集落や炭鉱住宅が設置されていきました。

次第に炭鉱の閉山が相次ぐようになると、炭鉱労働者たちは基本的には次の職場を求めて撤退していきます。特に石炭の輸送が重要だった路線は、旅客列車も設定されていましたが、その本数も数時間に1本のごく僅かなものでした。石炭列車が廃止されるようになると、今度は旅客輸送のみで収益を確保する必要があります。しかしそれでは困難なため、北海道では廃止となっていった路線がたくさんあります。

逆から見ていくと、鉄道が敷設されて集落ができたケースもありますから、鉄道がなくなって衰退するというのは、北海道では間違いではないんです。しかし、それは少なくとも30年以上前の話ですから、そこから社会環境の大きな変化等ももちろんあって、単純に当時の考え方と逆の考え方では筋が通りません。

この根室本線の場合は、石勝線が開業するまでは、札幌と帯広や釧路方面を結ぶ主要ルートでした。特急「おおぞら」も滝川経由で釧路へ向かっていたのです。1981年に石勝線が開業すると、所要時間短縮のため、優等列車はそちらを経由することになり、それ以降は輸送密度もガクッと落ち込み、滝川〜富良野間では輸送密度が1/16に、富良野〜新得間では、1/63に大きく減少しました。特に近年は、本当に鉄道が必要なのは学生と通勤や通院のための一部の利用者ぐらいで、それ以外で沿線住民の利用というのはほぼありませんでした。

また、北海道はマイカーの保有率も高く、通勤の移動時間が長くなったり、地方となれば、鉄道の駅まで数kmかかる場合も多くあります。その移動距離を伴うのであれば、マイカーによる通勤が選ばれますし、冬季は吹雪によるホワイトアウトで危険を伴う場合もあるので尚更です。

今回の富良野〜新得間については、過去に何度も臨時列車を走らせて、利用してもらおうと挑戦をしたときもあったのです。「フラノラベンダーエクスプレス」も日中は運用がなくて富良野駅構内で待機しているだけですから、その間合いを利用して快速列車として新得まで運行したり、ノロッコ号を秋に運行したこともありました。結果は不発で単年度だけの設定だったりと、チャレンジするも失敗の連続だったのです。

晩年こそ廃止の噂もあって旅行者の利用も徐々に多くなっていきましたが、やはり本州で言う県境のような場所でもあるので、それが輸送密度も富良野駅を境にさらにガクッと落ち込んで数値にも表れていると思います。

自然災害によって廃止せざるを得なくなったようなもので、管理者も一鉄道ファンとしては残念ですが、今回のように莫大な復旧費用が邪魔をして、廃止せざるを得なくなるケースも今後ないとは言い切れなくなりました。近年は冬は雪がドカッと降り、夏も雨が1ヶ月程度降らず、いきなり昨年みたいに線状降水帯が発生して危険な状況にもなります。なので、留萌本線の残存区間を除いて、他路線については、基本的には赤字でも維持していく方針ですが、そうした自然災害で復旧費用の拠出が困難になると、今回のように寸断されたりという可能性もなくはないです。

今後もそうしたリスクを背負いながら、鉄道路線を維持していくことになります。こうした特殊な事情で終わるような路線は、根室本線が最後であってほしいですね。










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コメント
13121: by 礼文 on 2024/04/02 at 03:43:17

先日中期計画が発表されました。
キハ143系を改造した水戸岡デザインの観光列車2編成が釧網本線や富良野線などを走るとの事です。
主な運行路線からしてロイヤルエクスプレスやSLの後継となると思われます。
運賃の値上げも発表されました。平均8%との事で増収分と国からの追加補助金で経営再建を目指す事になりますがまた改善命令を出されました。
733系やH100系の新製、新幹線札幌までの開業等支出も多くなりますが一方で黄線区間での交通体系の見直しについての協議も行われるでしょう。国が仲介に入る事と廃線という文字を使わない事で議論が活発になると思われます。
既にJR東日本でひとつ協議が始まろうとしています。
2026年度を目処に長期計画としてエアポートや旭川特急の高速化構想も上がっています。また新幹線の函館乗り入れも市の方から概算を出した上での要望が出ています。
今後5-6年はドメスティックな動きになるでしょう。

13129: by 管理人 on 2024/04/04 at 00:46:30

>>礼文さん、コメントありがとうございます。

久々に明るい構想もあって、ワクワクするような事業計画、中期経営計画が発表されましたね。

観光列車は楽しみですが、種車が種車なので、長くて10年程度の活躍見込みではないでしょうか?周遊列車として運行するため、走行距離も長くなります。楽しみな反面、今までのノロッコ号のような気軽さはなくなってしまいます。実質値上がりでインバウンド需要強化ということでは仕方ないですね。

今のところ、廃止推進、早期バス転換は留萌本線だけになりました。それ以外の線区については自治体との協力を得ないと、存続は無理です。H100形の観光用の車両の導入も一つの基準で、道南の函館本線以外はほぼラッピング車を導入するので、それ以外は原則として残していく方針です。

この先数年でまた北海道の鉄道は大きく変わりそうですね。

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